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Vol.112 サステナ発信をする人へ、heads-up!

Updated: Jun 4



こんにちは、4期のMionaです💫


今回は、サステナビリティについての情報を発信する際に気をつけるべきポイントについて考えてみました!


ReFは今年度で5周年を迎え、新たにたくさんのメンバーも加わってくれました🥳「ファッションの持続可能性について情報発信をする」学生団体として、この節目に今一度その責任や影響力を考え直してみたいと思います!


現在、とても多くの方々がサステナビリティの情報をSNSで発信されていますよね🌱

ReFメンバーを含め、多くの方にとって参考になれば幸いです📖


〜目次〜

  1. サステナ情報発信の影響

  2. 情報発信による印象操作の例:紙ストロー

  3. 情報発信の際に気をつけるべきポイント

  4. ReFでの実現例


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  1. サステナ情報発信の影響


ReFのような一般の団体や個人がサステナビリティについて情報発信することは、どのような影響があると思いますか?


もちろん、ポジティブな面がたくさんあります!!

身近な存在が情報発信することで、より多くの人がサステナビリティについて興味を持って行動を起こすきっかけになったり、企業や政府へ消費者の意見を届け世論を後押しできたりします。

私たちはその積み重ねが持続可能な社会への実現に貢献していると信じています💫


しかし、間違った情報を人々に届けてしまうというリスクもあります。




(NHK, n.d.)


例えば、この写真。同じ場所の写真でも大きく内容が違って見えます。

メディア側の切り取り方によって大きく印象を左右してしまい、意見の偏りを引き起こす可能性があります。


特に環境問題に関する議論は、科学的根拠が不十分でも「なんとなくよさそう」という判断で社会が大きく進む傾向が強いと感じます(山本、2025)。だからこそ、メディアリテラシーを持って慎重に情報発信することが重要です。


多くの人に情報を届けようとすると、印象深い言葉や写真を選びがちになってしまいますよね。ReFの投稿でも多くの方に興味を持ってもらうために簡単に情報をまとめようとすると、どうしても情報を切り取らざるをえないことがよくあります。


でも簡単に情報を伝えると共に、慎重に考えて情報発信することも重要だと私は思います。


  1. 情報発信による印象操作の例:紙ストロー


では、環境問題に関して間違った情報やイメージを届けてしまっている例を紹介したいと思います。


2020年頃からスターバックスを始めとした多くのお店で紙ストローが使用され始め、この5年間で当たり前の存在になりましたよね!私自身も紙ストローが普及し、人々の「環境問題」への意識が高まっていることにとても嬉しい気持ちになったのを覚えています🦢💚




紙ストローは生分解性であり、プラスチックストローと比べて短期間で土壌や水中で分解されることが強みとしてよく語られています(山本, 2025)。実際、紙ストローはごみとして海へ流れ出ても海洋生物への危険性が低い傾向にあります(山本, 2025)。


ReFのSNSでも、「紙ストロー」はサステナブルなアイテムとして何度か登場していると思います。


しかしGao & Wan の研究で、紙ストローとプラスチックストローの環境負荷を比較したところ、地球温暖化、酸性化、富栄養化、オゾン層破壊、淡水への毒性、土壌への毒性、ヒトへの毒性、の合計8つの観点のうち、オゾン層破壊と化石資源枯渇以外の6つの観点で紙ストローの方がプラスチックストローより環境負荷が高いことが示されました(2022)。


この場合、安易に「紙ストローは紙だから環境に良い」と言うのは好ましくないです。

でもだからといってプラスチックストローが環境に良いわけではありません。

難しいですよね😓


適切な情報発信をするためには、紙ストローとプラスチックストローの環境負荷をどちらも伝え、マイストローを持ち歩くなどの新たな選択肢を提案することが必要だと感じます。


  1. 気をつけるべきポイント


紙ストローの例を参考に、適切な情報発信をするために気をつけるべきポイントを独自に考えてみました。


  • 情報発信する「責任」を理解すること。

    • 責任と影響力を理解することで、きちんと行動に移せると思います。

  • 適切なメディアで情報を仕入れること。

    • 参考文献などをきちんと書いているメディアや、出版されている本や論文などを参考にすることが重要だと感じます。

  • 批判的な目を持ち、賛成と反対どちらの意見にも目を通すこと。

    • どんなに適切なメディアであっても、バイアスがかかってしまってる可能性が高いので一つ一つの情報を確認することも重要です。

  • 自分の知識を常にアップデートし続け、情報を訂正すること。

    • 情報は更新されていくものですよね。だからこそ見てくださっている方に最新の情報をお届けすることが大切だと感じます。


全部を完璧にやることは難しいですが、このような意識を持つことでも一つ一つの言葉選びや写真選びが変わってくると私は考えています!


  1. ReFで行っていることを紹介


ReFでは、情報を正確に届けるために「PLチェック」というものに取り組んでいます!

その内容をシェアしたいと思います。


ReFには、幹部、PL、メンバーという3種類の役割があります。

幹部は全体の運営、PL(プロジェクトリーダー:Project Leader)はSNS投稿の運営、そしてメンバーは投稿の作成を行っています。


メンバーたちが作成した投稿を「PLチェック」という名前で幹部とPLが事前にチェックします。そして投稿の4日前と2日前の、合計2回「PLチェック」を行い修正した上で投稿します。


PLチェックでは、表現や誤字脱字などの校閲だけでなく、より良い内容になるための提案などをクリティカルな視点を持って行います。このように複数人で投稿を添削することで、誤解がない内容になるように心がけています☺️


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最後に、もし他の団体や個人の方で正確に情報を発信するために意識されていることや取り組みなどがあればぜひ教えていただきたいです!


気軽にNoteへのコメントやSNSでのDMお待ちしております🫶


業界全体で意識を高めることで、サステナビリティの正しい知識や情報が多くの人に届き、より多くの人に興味を持ってもらえるきっかけになれば嬉しいです!


最後までご覧いただきありがとうございました🎀


<参考文献>

山本輝太郎. (2025, March 6). 紙ストローとプラストロー、「環境によい」のはどっち?トランプの大統領令は“妥当”なのか、科学的に考えてみた(Wedge(ウェッジ)). Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/articles/dde583c36cd6d074859d6829ecee6163cacd580b?page=1


NHK. (n.d.). 責任を持って発信できる? ~メディア・リテラシー~. NHK For School. Retrieved May 28, 2025, from https://www2.nhk.or.jp/school/watch/bangumi/?das_id=D0005180484_00000


Gao & Wan (2022): “Life cycle assessment of environmental impact of disposable drinking straws: A trade-off analysis with marine litter in the United States”, Sci Total Environ, 817:153016

 
 
 

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