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【Vol.26 未来のファッショントレンドとそのサステナビリティ】

Updated: Nov 19, 2023




こんにちは!ReFのTheoです。ファッションの未来に関して、注目されている考え方やトレンドは多々ありますが、サステ​​ナビリティでの観点ではどのような可能性を秘めているのでしょうか?今回は、経済産業省がまとめた、「ファッションの未来に関する報告書」からピックアップした、個人的に私が興味のある2つのキーワードのご紹介と、それらがどのようにファッション業界のサステナビリティに繋がっていくのかを探って行きます!🏃‍♀️🏃‍♀️🏃‍♀️



シェアリングエコノミー&サブスクリプション


今まで私たちは自分が持っていない服を着るには、お店やインターネットなどで実際に購入する必要がありました。そのため、実際に着用する頻度が低いものに関しては、結果的に長い間日の光を見ることなく家のクローゼットにしまわれることになったり、持ち主の好みが変われば、捨てられてしまうことも少なくありません。アパレル企業としても、他社との差別化、ブランドアイデンティティー追求のため、各々のブランドらしさを前面に押し出したデザインのアイテムを売り出したいと思うはずですが、そういった「奇抜」とも捉えられるアイテムは、消費者目線では着用頻度の心配から敬遠されがちであるため、各アパレル企業としては「普通」なものも多く売り出す必要が出てきます。


このような、消費者、アパレル企業双方の悩みの解決に繋がると期待されているのが、シェアリングエコノミーやサブスクリプションといった概念です。服を「所有する」のではなく、ただ「利用する」だけであるため、気軽に新しい服を着用できたり、デザイン性の高い服の収益性を向上させられたりするメリットがあります。69.0%もの服の月額レンタルサービス利用経験者が同サービスを周りの人に勧めたいと思っているという調査結果があることから、利用者の満足度も高いことがわかります(リンク)。


認知度の高い洋服レンタルサービスの上位リンク

•メチャカリ

•airCloset

•SELECT




一方でこのようなサービスは本当にサステナブルだと言えるのでしょうか?

Elleによると、専門家たちは非常に懐疑的であるとしています。というのも、ファストファッションへの依存から抜け出すことに繋がるといった効果がある反面、配送、包装やクリーニング時の環境負荷が無視できないからです。こういったビジネスで貸し出される服のライフサイクルアセスメントの研究がなされるまでは、環境に良いとは断言できないのです。常に、よりサステナブルな選択肢を自分で広げ、その都度自分で考えて行動することが、変わらず消費者には求められるのではないでしょうか?



世界で注目される日本の伝統工芸


日本には古来より伝わる特色豊かな伝統工芸が多く存在します。ここ数十年で需要の減少や後継者不足といった問題に直面していると言われがちですが、そんな中、世界的にも注目を浴びる伝統工芸の「ブランド」も存在します。


その一例が、京都西陣織の老舗、「HOSOO(細尾)です。シャネル、ディオール、ルイ・ヴィトン、グッチなどトップブランドとのコラボ経験や、ラグジュアリーホテルの内装にも採用されるHOSOOですが、「ファッションの未来に関する報告書」の細尾社長へのインタビューでは、世界で注目される理由として、次のように語っています。


「当初は和柄が海外で差別化できるポイントだと思っていたのですが、そうではなく、日本のディティールまで作り上げるクラフツマンシップみたいなところが武器になるところだと思っています。」


この言葉を聞くと、HOSOOだけでなく、日本に数多く存在する伝統工芸についても、買い手が直に工芸品の良さを体感できるプラットフォームがあれば、世界的にもさらなる関心を集めることも可能であると感じます。



それでは、サステナビリティの面では、HOSOOのような伝統工芸にはどのような貢献ができると考えられるでしょうか。同インタビューでは、


「究極のサステナブルはものを捨てないことだと考える中で、美しければ人は捨てないわけです。 今でも正倉院の名物裂も美しいから、大事に保存され、残っているわけで、美しいものを長く使い続けることは、美しいものを作った職人の美意識を、ものをとおして自分の中にインストールし、また次の人に受け継いでいくという美の循環なのだと思います。」


と述べています。確かに、一度買われたものが、何十年、もしくは何世代にも渡って使用され続けることができれば、廃棄と新商品の購入を繰り返すより環境負荷を下げられるとは思います。他方、消費者の、商品に対する思いが異なれば、数年で簡単に捨てられてしまうことも有り得るわけで、そういう意味では、商品購入後のプロセスの環境負荷の削減には、ブランドミッションの周知や、消費者との密なコミュニケーションなど、企業側のたゆまぬ企業努力が必要になってくると考えます。



今回は「シェアリングエコノミー&サブスクリプション」「伝統工芸」という(かなり独断的ですが)二つのキーワードについて、その現状とサステナビリティについて深掘りをしてみました。私が参考にしました「ファッションの未来に関する報告書」では、短期から長期にわたってのファッション業界の未来予測を非常にわかりやすく、包括的にまとめられているので、そちらも一度ご一読くださり、将来のサステナブルなファッションとの関わり方についてみんなで考えていきましょう!🧚‍♀️




参考文献


MMD研究所:

ELLE:

HOSOO:


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