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Vol.93 エンターテイメント業界と環境への影響



みなさんこんにちは🍂

6期のKeiです!

最近はだんだん涼しくなってきて秋が感じられて嬉しいです!

秋といえば芸術の秋ですが、今回のBlogではそんな「芸術」の中でも劇や映画などで使用されるセットに注目して環境との関わりやその影響について掘り下げていきたいと思います。



 

セットは舞台やテレビ、映画の撮影で使用される舞台装置のことを指します。

セットは大道具と小道具に分けられ、大道具は背景や家、骨組みなど持ち運ぶことのできない大規模な舞台装置を含み、小道具は持ち運ぶことのできる家具やアクセサリーなどを含みます。


作品の世界観を作りあげ見る人を惹きつけるために重要な役割を果たすセットですが、それらがもたらす環境フットプリントは大きいものです。

1つの映画製作を通して規模の小さい作品だと約390トン大きいものだと3300トンもの二酸化炭素を排出しています(TIMEC02FUTURES)。

この中で大きな割合を占めるのが人、セットの移動や撮影に使用される燃料です。




大道具では発泡スチロールやベニヤ板、中質繊維板などを主に使用し背景やセットを作ります。比較的保管がしやすい小道具に比べ、セット資源を管理する時間がなかったり再利用するより捨てた方が安いという理由で大体のセット(大道具)は終演後には解体され、廃棄されます。実際、特定の作品のために加工された資源は著作権的にも資源的にも再利用することが難しいという問題もあります。


しかし、このように毎度作られ解体、廃棄されているセットは環境に大きな負荷をかけています。例外として、一部の作品のセットは撮影時に使用されたままの状態で保管されていることもあります。例えば、lord of the ringsやThe hobbitシリーズのセットなどはそのまま保管されています。The hobbit シリーズのセットは観光地化されており、実際にニュージーランドのワイカトに訪れてセットツアーに参加できます。

日本には、山形県に「スタジオセディック庄内オープンセット」という「るろうに剣心」や「サムライマラソン」など数々の映画やドラマが撮影された巨大な映画オープンセットもあります。



ここで近年注目されているのが完全にリサイクルすることのできる、ダンボールや紙で作られたボードを資源として使用する方法です。(Vector projectが先駆け)このボードは木材生産から出るおがくずや枝などの木材廃棄物を使用し、主に水性接着剤を使用しています。従来使用される中質繊維板に比べるとカーボンフットプリントを約90%抑えることができます。また、このボードは頑丈な上に軽量なため、輸送に使用する燃料が少なくて済むため、二酸化炭素排出量を削減できます。



また、セットの再利用やリサイクルにフォーカスした企業もあります。英国に拠点を置く「Re-set scenary」やロサンゼルス発祥の「Recycle movie sets」、そして「Ecoset」などがその例です。 これらの企業はプロダクションから寄贈された不要になったセットををレンタルする事業を行っており、コストの低い作品を制作している方でも高品質なものをレンタルすることができます

さらに、Re-set scenaryはイベント後に会場を訪れ、不要になった装置なども回収しています。このような企業は循環型のエンターテイメント業界を実現させるために尽力しています。


以上からわかるように劇や映画などの制作過程では環境に対して大きな負荷をかけており、近年ではその状況を改善が行われています。

私はエンターテイメント業界、特にセット作りなどの空間制作に興味があるので、すごく勉強になりました!! 

次回のBlogもお楽しみに!



 

参考文献:



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