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vol.84 パリオリンピックは本当にエコオリンピック?

Updated: Oct 1



みなさんこんにちは!

ReF3期のリナです!

今回は今年の夏に行われたパリオリンピックが本当にエコオリンピックだったのか検証していきたいと思います!


目次:

  1. パリオリンピックの概要

  2. 具体的な取り組み

  3. 選手村エアコンなし問題

  4. エコオリンピックを支える日本の技術

  5. まとめ


 

  1. パリオリンピックの概要


オリンピックの公式サイトによると、今回のパリオリンピック2024はカーボンフットプリント(大会に関連して排出される二酸化炭素などの温室効果ガス量)を50%にするというとても意欲的な大会を宣言していました。

イダルゴ市長は、オリンピックの誘致の時から「環境に優しい大会にするか、そもそもパリでは開催しないか」の2択を宣言し、史上最もサステナブルな大会の開催を目指していました。


具体的には、気候変動問題への戦略と業務が完全に組み合わさった前例のない対策として取り上げられています。

avoidreduceoffsetの三つの頭文字をとったAROアプローチを実行するとのことでした。


簡単に言えば、パリ2024オリンピックでは、過去の大会で平均的に350万トンの二酸化炭素が出ていたのに対し、150万トン未満に抑えることを目指しています。これを実現するために、既存の設備を95%利用し、使用後も地域で使える施設だけを建設します。二酸化炭素の削減には、省エネや再生可能エネルギーの活用、持続可能な物資調達を行い、排出が避けられない場合は、世界の環境保護プロジェクトで相殺します。


また、「クライメイト・コーチ」というアプリを使って、関係者が自分のカーボンフットプリントを減らせるようにしています。



2.具体的な取り組み


  • ペットボトルの持ち込み禁止

  • 不必要な冷房は使わない

  • ゴミの分別

  • パントシステム

  • チケットは電子化

  • 再利用可能なガラス瓶

  • 200を超えるソーダファウンテン

  • Climate coachの開発

→ちなみにclimate coachのウェブサイトは非常にわかりやすく、どんな世代でも環境に配慮した行動が取れるようなさまざまなTipsが紹介されているのでぜひチェックしてみてください!(こちらからチェック)

  • 持続可能な食料使用率100%

  • カーボンフットプリント計算機

  • 55キロメートルに渡るサイクリングロード

  • 専用駐輪場

  • ゼロエミッション車

トヨタは水素を燃料とした電気で走るFCEV(MIRAI)を500台提供しました。大会中は大会関係者・アスリート・ボランティアの全員が使用可能で、大会終了後はタクシーとして利用されるという、パリの持続的な社会の実現に貢献する取り組みとなりました!




3.選手村エアコンなし問題


今回のパリオリンピックでは、環境配慮の取り組みの一つとして、選手村にエアコンが設置されませんでした!大会組織委員会はエアコンを設置する代わりに、壁に断熱材を入れ、地下のパイプに水を通すという計画で室温を外気より6~10℃下げる計画で進めていたのですが、パリは近年猛暑日が続き、40度を超える日も少なくありません。


自らお金をかけてエアコンを設置する先進国が出てくるなど、実際問題、国同士の格差が顕著に表れる出来事となりました。大会組織委員会の取り組みは素晴らしいものですが、選手が全力を尽くせる環境作りが重要な上でこの決断は果たして正解だったのでしょうか?(三井, 2024)



4.エコオリンピックを支える日本の技術


実は、今回のパリオリンピックでは日本の技術が大活躍したのです!


何かというと、パナソニックによるリモートカメラを使った遠隔での同時通訳システムです!!

このシステムは、フランス全土の約30か所にある競技会場にリモートカメラを設置し、メダリストの会見を撮影します。その映像は、パリ市内のメインプレスセンターにリアルタイムで送信され、そこで通訳が同時に翻訳します。


このシステムでは、66人の通訳者がフランス語、英語、日本語など11の言語に対応しており、1日に平均20回の記者会見で使用されています。大会組織委員会によると、通訳を各会場に派遣する代わりに1か所に集約することで、移動に伴う二酸化炭素の排出を減らし、業務の効率化にも寄与しています。


意外にも思い付かないような一面で、環境に優しい工夫が行われているんですね!

(Circular Economy Hub(サーキュラーエコノミーハブ), 2023)



5. まとめ


今回はパリオリンピックのエコでサステナブルな取り組みなどを紹介しました!


パリ2024オリンピックの取り組みは、環境保護に対する強い意志を感じさせますね。特に、カーボンフットプリントの削減目標や、リモート通訳システムの導入など、先進的な試みが注目されます。


しかし、選手村のエアコン不設置の決定については、環境配慮と選手の快適さのバランスをどう取るかが重要です。全体として、パリ2024はサステナブルな大会のモデルケースとなる可能性がありますが、具体的な実施にあたっての課題も多いことが分かりました。


このパリオリンピックの経験をもとに、今後の開催地でもサステナブルやエコというキーワードをより進化させて欲しいなと思います!



<<参考文献>>


三井美奈. (2024, July 3). パリ五輪 エアコンなしの「エコ選手村」付き合えない. . . 日米英など自前調達. 産経新聞:産経ニュース. https://www.sankei.com/article/20240626-DAU3LGXL4NDHPBVBR5JJWVCWJM/?outputType=theme_paris2024


Circular Economy Hub(サーキュラーエコノミーハブ). (2023, June 28). 2024パリ五輪、史上初の「使い捨てプラスチックのない大会」目指す | Circular Economy Hub - サーキュラーエコノミー(循環経済)メディア. Circular Economy Hub - サーキュラーエコノミーハブ. https://cehub.jp/news/2024-paris-olympic/

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