こんにちは!ReF 2期のTheoです!
近年、健康や動物倫理、環境破壊などの懸念により、食卓やレストランのメニュー、カフェのミルクに変わるオプションとしても豆乳やアーモンドミルクといった植物性ミルクの人気が高まっています。この記事では、牛乳の生産が与える環境への影響の解説、国内外で注目を集める植物性ミルクをご紹介をいたします!🥛🌱
牛乳の生産が及ぼす環境負荷
牛乳は大豆、オーツ、アーモンドなどの主要な植物性ミルクと比較して、環境負荷が大きいことがわかっています。具体的に、①温室効果ガス、②富栄養化、③水や土地などの過剰利用の3つの指標において、これらの代替品を大幅に上回っています。牛乳の環境負荷が大きい原因としては、以下の理由が挙げられます。
①温室効果ガスの影響
乳製品の生産による温室効果ガスの排出は、食品の中でも高い部類に入ります(注1)。酪農業全体を見ると、肉製品に次いで多く、牛乳の生産過程で放出されるメタンガスが特に大きな影響を与えています。メタンガスは、牛などの反芻動物の消化に伴って発生する温室効果の高い物質で、二酸化炭素の数十倍もの強力な効果があるとされています(注2)。
②富栄養化
畜産による排泄物の適切な処理方法がなされない場合、牛乳生産は周辺の環境に深刻な影響をもたらします。排泄物に含まれる栄養素が大量に川や海などに流れることで水中の藻類が大量発生することを「富栄養化」というのですが、これらが水面を覆ってしまうことで、水中の他の植物が光合成できなくなります。このようにして水中の酸素が不足することで魚などの生物が死滅することがあります(注1)。
③水や土地等の過剰利用
牛乳の生産は、大量の水を必要とし、地域によっては水資源が枯渇する可能性があります。1Lの牛乳の生産にはおよそ628Lの水が必要とされていますが、同じ量の豆乳を作るには、27.8Lしか要しません(注3)。また、乳牛の飼料生産のために、世界の地表の7%にあたる10億ヘクタール弱が利用されており(注1)、アマゾン地域の森林伐採も問題視されています(注4)。これにより、牛乳生産規模の拡大によって生物多様性の損失が引き起こされ、木々に長年蓄えられていた炭素を大気中に放出することにも繋がってしまいます(注1)。
このように、牛乳の生産の過程では、温室効果ガスの排出や資源の過剰利用、富栄養化などの問題を引き起こします。一方で注目を集めている、豆乳やオーツミルクなどの植物性ミルクは、牛乳より格段に環境に良いとされています。しかし、植物性ミルクの中でも、原料、産地、生産方法などの違いによって環境負荷も変わってくるということも覚えておきましょう!✍️
注目を集める植物性ミルク🥛✨
近年では日本国内外ともに様々な業態の企業が植物性ミルクの製品を展開しています。中にはキッコーマンやマルサンといった昔から大豆製品に強いメーカーや、ダノンなどの元々乳製品を取り扱う企業、新規参入を図るベンチャー企業などがあります。
ここでは国内外で近年注目されている植物性ミルクブランドをご紹介いたします!
Oatly(注5)
1994年に世界で初めてオーツミルクを製造したブランドです。ここ数年では、そのユニークなブランディング戦略から、世界に瞬く間に知れ渡るようになり、世界中にファンを持つようになりました。特に魅力的なのは、他の植物性ミルクとは違い、牛乳と同じ程度に泡立ちやすい点です。そのため、ラテを作るのに非常に適しています。また、積極的な環境情報の公開に取り組んでいる点もいいですね。日本ではまだちょっと高めの価格ではありますが、ナチュラルローソンなどで取り扱っています!
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福光屋(注6)
1625年に創業した金沢の酒蔵が独自のお米の発酵技術を応用した、ライスミルクのブランドです。なめらかな舌ざわりと軽やかな味わいから、ベーキングやお菓子作りにもおすすめです。
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Soroud(注7)
2018年にスウェーデンで生まれた幅広い使い方が好評の植物性ミルクです。原料の黄えんどう豆は生産時のインプットが植物の中でも特に低く、豆乳やアーモンドミルクと比べ、アレルギーを持った人が少ないのも特徴です(注8)。是非お試しあれ!✨
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その他
他にも「Dug」(注9)といったブランドが展開するジャガイモ由来のポテトミルクやヘンプミルク、ピーナッツミルクといったものまでが出回るようになったそうです。それぞれ味や栄養素、おすすめの用途が異なるため、環境への影響という面を考慮しながら自分にあったものを探してみましょう!
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おわりに
いかがでしたでしょうか?食事の面でできる環境に優しいことはたくさんあります!いつものラテに植物性のミルクを入れてみるなど、小さなことから環境問題に取り組んでいきましょう!☺️
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